• 被相続人が、遺言により法定相続分と異なった相続分の割合を指定することは自由です。 ※兄弟姉妹以外の相続人には「遺留分」があります。この遺留分は被相続人の遺言によっても奪うことができません。
  • (例）相続人が配偶者と子２人の場合 法定相続分の割合である「配偶者が４分の２」「子が各々４分の１」を　 「配偶者および子２人が各々３分の１」とすることもできます。

• 兄弟姉妹以外の相続人に保証されている一定割合の遺産のことをいいます。 被相続人がその財産を自由に生前処分し、遺言で死後の財産の帰属を自由に定めた結果、 残された家族が住む家を失い生活ができなくなるという事態も起こり得ます。また被相続人の財産形成に貢献した者の潜在的持分を顕著化させる必要性などから、 民法は被相続人が自由に処分できる財産の割合に制約を設けました。
• では、遺留分を侵害する遺言があったときは、その遺言はどうなるのでしょう？ その遺言は当然に無効となるのではなく、 遺留分を主張する者が遺留分減殺請求を行い自己の遺留分を取り返す必要があります。遺留分を侵害されたことを知った時から１年以内、 もしくは相続開始から１０年間以内に請求する必要があります。

• �@配偶者と子が相続人の場合・・・・・・・・・・・・相続財産の２分の１ （個別遺留分；配偶者および子　各々４分の１）
• �A配偶者と直系尊属が相続人の場合・・・・・・相続財産の２分の１ （個別遺留分；配偶者６分の２、直系尊属６分の１）
• �B配偶者と兄弟姉妹が相続人の場合・・・・・・相続財産の２分の１ （個別遺留分；配偶者２分の１、兄弟姉妹に遺留分なし）
• �C配偶者のみが相続人の場合・・・・・・・・・・・・相続財産の２分の１
• �D子のみが相続人の場合・・・・・・・・・・・・・・・・相続財産の２分の１
• �E直系尊属のみが相続人の場合・・・・・・・・・・相続財産の３分の１
• �F兄弟姉妹のみが相続人の場合・・・・・・・・・・遺留分なし

※個別遺留分 　遺留分権利者が複数人いる場合の各人の遺留分のことです。 　その算定は、法定相続分によります。